メタル、ヘビメタと聞けば髪の長いお兄ちゃんやおっちゃんが頭を振りまくって演奏する過激な音楽で、どこか煙たがられるものという印象を持っている人もいるかと思う。
そこをあえて、このブログの第1弾はフィンランドの "Nightwish" !!!
結成から約20年、シンフォニック・メタルと称される音楽を奏で、本国を中心にヨーロッパ、南米各国で人気を博しているバンドだ。
メタルとオーケストラのそれぞれ重厚な音が合わさることでよりパワーを持った音楽になる。
何故こんなにマッチするのかと思うくらいによくマッチさせるメインのソングライター、Tuomas Holopainen の創込みは凄まじく、ボーカルの交代も見事に転機に変え進化させていく。
(予想の斜め上をいくことも)
さて、ボーカル交代と記したが、代々 Nightwish は3人のお姉様達の声質によって若干異なる世界を描いてきた。
このボーカル交代で、離れてしまったファンもいるようだが、別のバンドとして聴いても面白いのではないかと思う。
では、ボーカルごとに順を追って話を進めていく。
NIGHTWISH - Nemo (OFFICIAL MUSIC VIDEO ...
1人目、Tarja 時代の Nightwish は Nemo に代表されるようなオペラチックなボーカルを全面に押し出すメタルで曲の醸し出す雰囲気が一瞬で伝わってくる。
そのサウンドは4thアルバム "Century Child"、5th "ONCE" でひとつの完成型にたどり着いたのだと思う。
この時代は Dark Chest Of Wonder , Ever Dream , Ghost Love Score といった名曲がある。
Nightwish - Storytime (OFFICIAL MUSIC VIDEO ...
そして事件があり加入した2人目 Anette Olzon のポップスにも通じそうな声質を武器にして、Nightwishは、よりメロディアスなメタルへと変化を遂げる。
7th "Imaginaerum" ではヨーロッパの民族楽器を加えたフォーク的な曲といった新たな側面も開拓。
この時代は I Want My Tears Back , Last Of The Wild , Last Ride Of The Day といった名曲がある。
NIGHTWISH - Shudder Before The Beautiful ...
そして、現在のボーカルに交代するわけだが、メタルの持つ音の強烈さに負けない力強さ、時には優しい歌声も併せ持つ Floor Jansen の加入により今までの集大成のような 8th "Endless Forms Most Beautiful" が生み出される。
これがまた、今までで1番メタルで1番シンフォニックなアルバムになっていて素晴らしい。
少し別の角度から見てみると、女性ボーカルにばかり目が当たりがちだが、Nightwish は実は男女のツイン・ボーカルのバンドだったりする。 このコーラスワークもまた素晴らしい。
男性ボーカルのマルコは、フィンランド・メタルの元祖ともいえるバンド "TAROT" で長年歌ってきた人物で、他では聞かない独特な声をもっており、お気に入りのボーカルの一人です。
さて、そんなバンドは2015年4月28日現在、北米のツアー中らしく、その後に南米や夏フェス、ヨーロッパを回り来年、2016年には来日予定らしい。
Floor ならば全ての曲を歌いこなせる力を持っているので、どんなセットリストでやってくれるのか今から楽しみだ。
追加です。
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※各アルバム共に2枚目にインスト・バージョンが付いているなど、バージョンがいくつかあったりするので見比べてみることをおすすめします。ちなみにアマゾンでは "Imaginaerum" にマルコ(男性)・ボーカル・バージョンのデモ音源とありますが、ただのオーケストラなし音源でした。