デスメタルと聞くと、激しすぎてうるさいイメージを持つ人も少なくないと思う。
だからといって、デスメタル全てが騒々しい世界観ではない。
音色こそ大差ないにせよ、静的な慟哭を表現することに成功したバンドがいる。
メタル大国フィンランドの "INSOMNIUM" だ。
このバンドの特徴の1つが静けさを演出する叙情的なフレーズなのだ。
元々のメタルをまさしく北欧風にアレンジしているのだ。
騒々しささえクリアすればデスメタルほど、 格好いいギターフレーズを使うジャンルはないとさえ言えると思う。
デスボイスは前回記事のように効果音として聴いてもらえたら、と思う。
その影響が顕著に出ているのがフィンランド等の北欧で、 これでもかというくらいメタルのバンドが存在するし、 音楽チャートもChildren Of Bodom , Nightwish In Flames といったバンドがトップをとるらしい。
これは何も北欧が変だからではなく、 素人でも楽器を楽しむ文化がある為に、 メタルのバンドサウンドを楽しめているのではないか、と推測する。
その証拠にか、北欧はジャズも盛んだ。
それはさておき、INSOMNIUM を初めとする北欧のバンド達は 北欧のバンドにしか創れない独特の世界観を構築していることが多い。
その独特さとは、寒さ、冷たさがどこかしろに描かれている点だ。
日本だと GLAY あたりが1部の曲でそんな印象を受けるが、割と全体的にそうなのだ。
そして、世界観を確立できるバンドは強い。
北欧がメタル大国なのはそういった独自の強みを表現できているからなのだろう。
その独特なサウンドから抜け出してアメリカ的なメタルサウンドを構築するバンドもいるのだが、その中で北欧路線を貫いてくれるのはありがたい。
メタル大国、北欧にはまだまだ良いバンドが山ほどいるので、 その話はまたどこかですることにしよう。