この2月に、とあるオンラインイベント〜展示会のBGMを選曲する機会がありましたので、その時に見つけた曲と実際に使わせてもらった曲でプレイリストを作ってみました。
基本的には、
アンビエント、
エレクトロニカ、
ミニマル、
ピアノ、
チル、
と言った曲になります。
今回は商業目的のイベントではなかったので、この記事には商用利用が可能かどうかの話は触れていません。
が、しかし。
商用利用可能な曲もかなりあるようです。
さて、今回のイベント〜展示会の
選曲の基準はというと、
・作品に合うもの
もしくは
・作品の色を消さないようなもの
もう少し細かくすると、
・リズムが変化しすぎない
・テンションの上下がありすぎない、
といった感じでした。
最初は想定した曲にたどり着くのが、
まぁ難しかったですね笑笑
何せ著作権フリーの世界には、どんなミュージシャンがいるのか、どんな曲があるのかなんて、ほぼ未知数なところからのスタートでしたので苦笑
そこで、
「欲しい曲に近いものはどんなもの?ジャンル?」
「どこで使われている曲がそれっぽい?」
等の問いを立てて、
謎解きを開始した訳です。
ここまで来ると楽しくなってきましたね笑
●選曲基準の理由。
美術館には人生で10回程度しか行ったことがない僕ですが、メロディが耳にのこりすぎないクラシックの曲がうっすらと流れているという勝手な印象を持っていまして、まずはクラシックから攻めてみました。
マンガ「ドラゴンクエストへの道」から
すぎやまこういち先生がいつまでも聴いてられる、邪魔しない音楽はクラシックがヒント、といった感じの話を思い出したのもあったせいかもしれません。
邪魔しない音楽の定番はゲーム音楽という認識が、実は強くあるんですよね。
その中でも聖剣伝説2。
かなりプレイしたゲームなんですけど、サントラを聴いてみたら確実に思い出すのに、どんな曲があったか覚えてるものが少ない作品だったんですよね。
それが気になって理由を調べてみると、
ちらほらと謎が解けそうな内容が出てきました。
菊田裕樹氏(聖剣伝説2の作曲者)
のWikipediaページから。
作曲に対しての持論が多くあり、ゲーム音楽に対しては「世界を助けて存在させるものなので、ゲームそのものが描きたいと思っているものにちゃんと合うかなということが凄く大事だと思う」「(ゲームのプレイ中に)聞こえちゃいけないんですよ。(中略)微妙に感情を揺らすようなものがずっと続くというものがいいんですね」と『コンチェルトゲート』でのインタビューで語っている[3]。
他のインタビュー記事から。
僕は世界に寄り添う音楽を作るのが仕事で、それが素敵なことだと思っている。言ってみれば、僕は「世界の音を作る人」なんですよ。
なるほどー!
と思ってしまいました。
同じインタビューにルーツの話が出てきて、加えて「プログレは自由」と言う菊田裕樹氏の感性がバトル曲等に反映されていく…そんな気がすごくしました。
Twitterでも調べてみると
ブライアン・イーノのアンビエント、エレクトロニカの作品を愛聴していたとの情報がありました。
あと、どこで見たのか忘れましたが、
菊田裕樹氏の音楽にはミニマルも要素としてある?
との事から、ミニマルのフリーBGMを探してから一気に捗った気がします。
そんな事から検索ワードを増やすことに成功しまして…
といったジャンルから探してみる、という流れが出来た訳です。
実際にやった事と、感想
曲の使用までの流れ
0.使いたい状況(今回は展示会)を想定して、
そこで実際に使われているものを探ってみる。
1.キーワードとジャンル名を入れてYouTubeで検索
今回は以下のようなワードを組み合わせて検索してみました。
キーワード
著作権フリー、
no copyright music
copyright free、
free bgm 、
royalty free music、
ジャンル名
acoustic
ambient
chill
electronica
minimal
piano
2.気に入った曲を見つけたら、使用条件を確認
ミュージシャンの名前、曲名、
ホームページやYouTubeのURL
これらを掲載するといった感じが基本のようです。
3.リンクからホームページに移動して、曲をダウンロード
4.動画に必要な記載事項を記載。
と言った感じの流れでした。
●感想です
・著作権フリーの音楽のクオリティの高さに驚きました。
億単位の再生回数を記録している曲(動画)も意外とあって(EDM系に多い?)、そういった点でもけっこうビックリしましたね。
著作権フリーのEDMはサッカーの動画に意外とよく使われてますイメージありますし。
めちゃくちゃ再生されてるだけあって、クオリティもめちゃくちゃ高いです。
一般の?メジャーの?ミュージシャンと比べても遜色ないくらいです。
ただ、あくまで、特定のシチュエーションに合わせる前提があるせいなのか、単純に盛り上げる力はメジャーのミュージシャンの曲のほうが強そうな気はします。
(あくまで個人的な印象ですが)
・英語検索と日本語検索で曲のテイストが異なりそう。
英語で検索すると本格的な曲が多い印象でした。
逆に日本語で検索すると、一昔前のゲーム音楽で使われそうな感じ?、ほんわかした感じ?の曲が多い印象でした。
特に、DOVA-SYNDROMEというサイト?が管理している曲がその傾向が強いように感じました。
・曲のサムネイル画像の雰囲気、色は意外と参考になりました。
ありとあらゆる感じの曲を100曲以上は聴いてみたら何となくパターンが見えてきた感じがしました。
ゆったりめな曲調と言っても、ジャズぽい曲なのか、エレクトロニカ的な曲なのか、はたまたロック的な曲なのか、でかなり変わってきます。
そこで意外と参考になったのは色。
例えば、青や緑のサムネイル画像ではモダンジャズな曲はあまりありません。
エレクトロニカ、アコースティックが多い印象でした。
宇宙的な画像やレーザーにありそうな色調ならEDM的な曲が多いですし、
こんなお洒落なテイストを狙った感じもEDMないし、電子音の入ったポップス的なインスト曲が多い印象です。
今風なイラストがあるのなら、曲調もわりと今風だったりしました。
あくまで傾向にすぎないのですが、曲を聴く前に予想が立てられるようになってきると、作業が楽になった気がします。
・音色やリズムで、残念な思いをしました。
アンビエントやエレクトロニカだとリズムが無かったり、細かすぎたりして、今回は使いにくかった曲が意外とありました。
その間が欲しかったんですよね…苦笑
四つ打ちやヒップホップ的なビート、
といったビート強めな曲が意外と多かったのも、難しい要因でした笑
音色やリズムはかなり大事な要素なんですよね。
良い曲って、構成や流れがしっかりとあって、展開していく。
それが良い曲の条件(たぶん)。
でも、「バックグラウンド」ミュージックとして使うには波がありすぎて、中々に大変でした。
一定なテンションの曲がもう少しあってもいいのかな?と思った次第です。
僕の探し方が悪いせいかもしれませんが苦笑
●実際の選曲
プレイリストの前半4曲が、実際に使った曲になります。
1曲目。
バッハ作曲
Violin Partita no.2 BWV1004-5 Chaconne
出展者からこの曲のイメージ、との話があったので、原曲を探してみました。
MusOpen という、著作権が切れたクラシック音楽の楽譜や、著作権フリーの演奏者が演奏した曲をアップしているサイトから使用しました。
曲名に Violin とはありますが、実際に使ったのはチェロ版。
ここは記載事項が特にいらないとの記述があるサイトのようです。
2曲目。
Ryo Lion
もう10年ほど?前に、クロノトリガーのカバーから知った方。
そのカバー曲も抜群に良かったのですが、オリジナル曲もエレクトロニカや、ほんわかしたインスト曲、アコースティックギターと言ったテイストで良い雰囲気を作ってくれる曲がたくさんで、どれを選ぶか悩みましたw
3曲目。
Vlad Gluschenko
今回、初めて知ったミュージシャンの1人。
オルゴール的な音色の曲を選曲。
4曲目。
Music Goreng
静かなBGMの定番、ピアノ曲。
良い感じのワルツを選曲してみました。
と、ここまでが実際に使用した曲。
他にも
INOSSI
zukisuzuki
Tokyo Music Walker
HomeMadeGarbage
といった方々の曲もクオリティが高くて
すごく良い曲があったのですが、
今回の作品展とはテイストが合わず、使いませんでした。
そんな感じで色々と試してみたことを一通り記してみました。
最後まで読んでいただきありがとうございます!!
追記(おまけ)
菊田裕樹氏が良いと言う曲の1つ。
民族音楽もルーツのひとつにあるようですね。
※この曲は著作権フリーではありません。
Tinariwen - Sastanàqqàm
アラビアン?アフリカン?なテイストに
Gibson SGが響き渡る。
すごく良い曲でした♪